自然・風土・歴史・文化を学ぶ体験紹介
自然を学ぶ 島海を楽しむ
隠岐の知夫里島で
海に抱かれた島遊びを楽しむ
島根半島の北方約50㎞に隠岐諸島があります。180余り大小の島々がある中で、人が住んでいるのは島後(隠岐の島町)と島前(知夫里島・中ノ島・西ノ島)の4島。昔は遠流しの島として後鳥羽上皇や後醍醐天皇が渡ってきました。また、隠岐は火山からできた島で、大地の成り立ちや、独特の生態系、古代から続く人の営みや文化などが認められ、2009年には日本ジオパーク、2013年には世界ジオパークに認定されました。今回は、自然あふれる隠岐の知夫里島へ向かいます!
松江市の七類港からフェリーに揺られること約2時間。知夫里島の来居港へ着きました。
今回、知夫里島を案内してくれるのは、島根県登録観光ガイドでもあり田舎ツーリズムの「つるや」の実践者・鹿島洋さんです。「知夫里は隠岐の中でも、人も牛も一番のんびりしている島です。さぁ、一緒に赤壁にいきましょう」と、レンタカーを走らせます。
赤壁に行くまでの道はくねくねの島道。そして何ということでしょう…、道路には牛が普通に歩いていたり、寝そべっているのです。まるで牛の暮らしの中に人間がお邪魔してるかのよう。それでも牛は車を見ると、ノソノソと避けてくれ、赤壁にたどり着くことができました。
空と海、風と音
それらをうつしだす透き通るような青は
懐かしい夏の日を思い出ださせる。
「赤壁」とは高さ50~200mある巨大な岩石で、約1㎞にわたり連なっています。岩石が赤や茶、黒に変色し、波や風で浸食していることから絶壁となっています。近くまで行くと迫力満点ですが、高所恐怖症の人は目がくらむかもしれません。
そのほか、日本海や隣の西ノ島がパノラマで望める「赤ハゲ山」や、浸食された白い地形が神秘的な島津島など見所満載。もちろんマリンスポーツや海水浴も楽しめます。エメラルドグリーンの海にプカプカ浮かんでいるだけでも解放感たっぷり。海や太陽、風や植物からエネルギーと癒しをもって、リフレッシュできます。
夜は古風の宿「孤島」で海鮮バーベキュー。サザエや隠岐牛、磯の香がする岩のりの〝爆弾おにぎり〟など実践者の矢田百合子さんと一緒に料理します。島の恵みがいただけ大満足。星空を見ながらまったりできました。
知夫里島は人が自然に抱かれながら暮らしている―そんな素朴な島でした。